目次
1.直近のIPOの状況
2.IPO市場の概況
東証スタンダードに1社、東証グロースに3社の合計4社が新規上場しました。
4月21日に東証グロースに上場したバトンズは、中小企業のM&Aおよび事業承継に特化したM&A総合プラットフォーム「BATONZ」を展開しています。全国の中小企業を対象に士業や金融機関などのM&A支援機関が参加するプラットフォームを通じ、案件探索、マッチング、交渉管理までをオンラインで提供しています。売り手や支援機関は基本無料で利用でき、買い手からの成約手数料や有料オプションを主な収益源としています。また、M&A支援機関向けには案件管理等を支援するSaaSやAIを活用した案件提案や業務支援ツールを提供しています。なお、同社は日本M&Aセンターから2018年に分社化し、持分適用会社として上場を果たしました。こちらの初値は公募価格を約153.6%上回りました。
4月22日に東証グロースに上場したSQUEEZEは、同社および国内外の連結子会社6社より構成され、不動産オーナーおよびホテル事業者を対象にホテル運営および運営支援サービスを一体的に提供しています。ホテルの企画・設計に加えて宿泊施設向けの運営管理システムや遠隔オペレーションを組み合わせ、運営効率と収益性の向上を支援しています。2023年から北広島市の「エスコンフィールド HOKKAIDO」内のホテルと温浴施設などの運営に携わるなかで、北海道ボールパークの観光DXによるまちづくりや地方創生に取り組むため、2025年3月に本店所在地を東京都から北海道北広島市に移転しています。こちらの初値は公募価格を約4.5%上回りました。
4月24日に東証スタンダードに上場した梅乃宿酒造は、奈良県葛城市に本社を置く酒類製造会社です。1893年創業の老舗酒蔵であり、伝統的な日本酒造りを基盤としつつ、消費者の嗜好変化に対応した商品開発を進めています。主力事業は、日本酒「梅乃宿」をはじめとする清酒の製造・販売に加え、「梅乃宿の梅酒」や「あらごしシリーズ」に代表される果実を用いた日本酒リキュールの製造・販売です。酒類卸や小売店、飲食店向けの法人販売が中心であり、業務用市場を含む安定的な販売基盤を有している点が特徴です。一方で、直営店や公式オンラインショップを通じた一般消費者向け販売も展開しています。また、海外市場にも販路を拡大し、国際的な認知向上を図っています。こちらの初値は公募価格を約50.0%上回りました。
※文中に記載されている会社名や製品名は各社の登録商標または商標です。
3.市場別IPO社数(年初からの上場承認公表ベース)
4.初値騰落率(平均)の推移(直近2年間の四半期ベース)
以上
執筆者
あずさ監査法人
グロース・サポート事業部
マネジャー 古口 長一郎