目次
1.直近のIPOの状況
2.IPO市場の概況
東証スタンダードに1社、東証グロースに1社の合計2社が新規上場しました。なお、2026年に新規上場した3社すべての初値は公開価格を下回り、投資家のIPO人気の低下が懸念されます。
2月24日に東証グロースに上場したイノバセルは、同社と海外子会社1社から構成され、失禁領域を対象に患者の骨格筋由来の細胞治療製品開発に取り組んでいます。特に、外肛門括約筋の機能低下が原因となる切迫性便失禁を対象とするパイプライン「ICEF15」は現在、欧州11ヵ国と日本で第III相国際共同治験を実施中で、上場時に発表した2026年12月期の業績予想では、国内の製薬企業との共同販売促進契約に伴う契約一時金として1,000百万円を見込んでいます。同社の前身は、オーストリアのインスブルック医科大学からスピンアウトして2000年11月に設立された細胞治療研究開発企業で、日本での資金調達と臨床試験実施のために組織再編を経て、2021年1月に同社が設立されました。こちらの初値は公募価格を約7.6%下回りました。
2月27日に東証スタンダードに上場したギークリーは、IT・ウェブ・ゲーム業界に特化した人材紹介事業を展開しています。 求職者の集客マーケティング、求職者に求人提案するキャリアアドバイザー、求人企業への営業および採用要件などを対応するリクルーティングアドバイザーに分業する体制をとっています。さらに、エンジニア、 クリエイターなどを中心に職種と業界に特化した転職支援の実績データを独自のシステムに活用することで、スキルと希望条件に基づく高精度なマッチングを実現しています。IT人材に対する旺盛な需要や賃上げの追い風を受け、上場時に発表した2026年5月期の業績予想は売上高9,703百万円(前期比35.8%増)、経常利益1,965百万円(前期比178.9%増)となっています。こちらの初値は公募価格を約7.5%下回りました。
3.市場別IPO社数(年初からの上場承認公表ベース)
4.初値騰落率(平均)の推移(直近2年間の四半期ベース)
以上
執筆者
あずさ監査法人
グロース・サポート事業部
マネジャー 古口 長一郎