1.グローバル
AI分野への投資に牽引され、投資額は3,309億ドルを記録
2026年第1四半期の世界のベンチャーキャピタルによる投資は、OpenAIによる1,220億ドルをはじめAI分野への投資が新たなレベルに突入したことで3,309億ドルに達し、2025年第4四半期の1,286億ドルから大幅に増加しました。
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2026年第2四半期に注目すべきトレンド
南北アメリカと欧州では、中東地域での紛争により原油価格の高騰とインフレが懸念され、ベンチャーキャピタル市場に大きな影響を及ぼす可能性があり、米国でのIPOの停滞が続く可能性も高いと考えられます。一方、AI分野は世界のあらゆる地域で引き続き注目され、人材などの獲得を目的としたAI関連スタートアップのM&Aも増加する可能性が高いと考えられるほか、地政学的環境から防衛テック、宇宙テック、サイバーセキュリティ分野への投資も増加すると予想されます。
2.米国
100億ドル超のメガディールが過去最多に
米国のベンチャーキャピタルによる投資は、OpenAIによる1,220億ドルの調達もあり、過去最高の2,672億ドルを記録しました。米国ではOpenAIに加え、Anthropicが306億ドル、xAIが200億ドル、自動運転と配車サービスのWaymoが160億ドルを調達するなど、100億ドル超のメガディールの数も過去最多になりました。
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2026年第2四半期に注目すべきトレンド
中東での紛争に加え石油やガス価格の急騰により、米国のベンチャーキャピタル市場には不透明な雲が立ち込めています。特にIPO活動は、サイバーセキュリティや防衛テック分野を除き軟調に推移すると予想されます。一方、AI関連スタートアップの買収などによりM&A市場は堅調なペースで継続する可能性が高く、また防衛テックと宇宙テックも投資家の関心が高まると考えられます。
3.南北アメリカ
米国でのAI分野への投資を中心に、過去最高の2,701億ドルを記録
南北アメリカのベンチャーキャピタルによる投資は、米国でのAI分野への投資を中心に過去最高の2,701億ドルを記録しました。南北アメリカにおける上位10件はすべて米国で行われ、米国が当四半期の南北アメリカにおけるベンチャーキャピタル投資総額のうち2,672億ドルを占めました。
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2026年第2四半期に注目すべきトレンド
米国とカナダを中心に、AI分野への投資は南北アメリカで引き続き活発に行われると予想されます。また、エネルギーインフラや半導体チップ製造など、AIに隣接する分野も注目されるほか、長期的にはフィジカルAIと呼ばれるAIとハードウェアの融合が注目すべき重要な分野になると考えられます。カナダでは防衛テックが今後数四半期にわたって投資家の大きなチケットになると予想されるほか、メキシコやラテンアメリカではフィンテックが投資の優先分野であり続けると考えられます。米国とメキシコ、カナダの3カ国による自由貿易協定交渉も投資の流れに大きな影響を与えるため、今後数四半期にわたって南北アメリカで最も注目すべきテーマの1つとなり得ます。
4.欧州
複数のメガディールによる堅調な前半から一変、後半は不確実性の高まりを受け低調に推移
欧州のベンチャーキャピタルによる投資は、AI分野における複数のメガディールもあり257億ドルと堅調でした。一方、当四半期最後の月となる3月は、中東紛争による不確実性の高まりを受け低調に推移しました。
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2026年第2四半期に注目すべきトレンド
中東での紛争とそれが中東全体に及ぼす影響が懸念されるなか、中東からの資金調達に関心のあるスタートアップや中東での成長機会を模索するスタートアップの活動が後退する可能性がありますが、AI、防衛テック、エネルギーインフラ分野は投資家の関心を引き続き集めると考えられます。欧州のIPO市場は、2026年第2四半期を通して軟調な状況が続くと予想される一方、M&A市場においては、イグジットを検討しているベンチャーキャピタル支援企業に対し、プライベートエクイティ(PE)ファンドなどの投資家からの関心が高まると予想されます。
5.アジア
AI、代替エネルギー、ヘルスケア、バイオテクノロジー分野での複数の大型案件に牽引され、前四半期から増加
アジアのベンチャーキャピタルによる投資は、AIをはじめ代替エネルギー、ヘルスケア、バイオテクノロジー分野における複数の大型案件に牽引され318億ドルとなり、2025年第4四半期の262億ドルから増加しました。
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日本のベンチャーキャピタルは投資先の選定をより厳格に行う傾向を継続
2026年第1四半期の日本のベンチャーキャピタルによる投資は比較的安定していますが、投資家は引き続きリスクの高いスタートアップよりもパフォーマンスの高いスタートアップの支援にフォーカスしています。このことは、過去3年間に政府のイニシアチブにより数多くのスタートアップが誕生したなかで、成長を続ける日本のエコシステムに課題をもたらしています。最も有望なスタートアップは追加のラウンドで資金を調達できていますが、資金調達環境は厳しくなっており、差別化が弱いスタートアップが追加の資金を集めることはますます困難になっています。エコシステム全体が成熟しつつあるなか、単に新しいスタートアップの誕生を促進するのではなく、スタートアップをグローバルで競争できるレベルにスケールすることが課題として挙げられます。
2026年第2四半期に注目すべきトレンド
アジアにおけるベンチャーキャピタルによる投資は比較的安定した状態が続くと考えられます。AI、代替エネルギー、バッテリーエネルギー貯蔵システムなどが投資家の主要な投資先になると予想されるほか、宇宙テックや防衛テック分野も引き続き高い関心を集めると考えられます。中国では2026年の残りの期間に向けて投資家に慎重ながらも楽観的な見方が見え始めるほか、日本では政府が掲げるすべての戦略分野が投資家からの関心を集めると予想され、なかでもAIを活用した産業価値提案を持つ企業が投資家から最も高い関心を集めると考えられます。
英語コンテンツ(原文)